シリア戦。 このところ加地批判ばかりしてきた僕だったが、彼にも少し成長の跡が伺えたので、今日は百歩譲ってジーコの加地起用について前向きに考えてみたい。
昨夜も埼玉の空に相変わらずまったく殺気の感じられないクロスを打ち上げ続けた加地君だったが、それでもここ数試合の中では一番の出来だったといえる。 もともとスペースに飛び出す勘どころだけはいいものをもっているので、あとは味方が裏に出してくれた浮き球のトラップの質を上げて、インフロントで低い弾道の速いクロスを味方に合わせられるようになれば活路は開ける。
相手DFと正対した時の抜き方だが、中に行くと見せかけて外にかわすというワンパターンである。 クロスの精度が低いのだから外へ持ち出せば持ち出すだけ効果的なクロスは望めなくなるのは自明の理である。 多少強引でも中へ切り込んでいくプレイを見せないと、本来彼が好きな大外を駆け上がってマイナスの折り返しというプレイはできない。 餌を撒いておかないと相手も外だけにヤマを張ってくるからだ。
ジーコは加地以外の右サイドの選手はまったく眼中にないようだ。 その証拠に最近の試合はすべて加地をフルタイムで起用している。 北朝鮮戦までもう1週間を切った。 もう腹を決めるしかない。 ドイツW杯アジア最終予選、日本の右サイドは加地と心中だ。