
やはり、欧州リーグのシーズン終了間もないこの時期、対戦相手の代表チームに主力級を求めるのは無理な相談なのだろうか。 4対0と、前のチリ戦同様一方的な試合になった今夜のベルギー戦を見てそう思わずにはいられなかった。
とはいえ、日本がいいサッカーをしていたことは確かだ。 運動量で圧倒的に上回り、パスもよく繋がった。 それだけならこれまでとさして変わらないのだが、このキリンカップにおける日本代表は、フィニッシュに繋げ、点を取るという意識が強く、そこから逆算したパスを繋げていたように思える。 以前はしばしばパスをまわすことそのものが最終目的のようになり、フィニッシュに持ち込めないことが多く、消化不良のゲームが多々あったものだが、このキリンカップに限って言えば、こちらが「打て!」と思うような局面ではほとんどシュートを打っていた。 しかもそれらシュートの多くが枠に飛び、宇宙開発は地球周回軌道上の若田さんに丸投げしたのか、すっかり影を潜めた。
チリ戦、ベルギー戦での8得点のうち、セットプレーでの得点は1点のみで、他はすべて流れのなかからの得点なのも特筆すべき点である。 崩し方にしても、両サイドバックのレギュラーが先発した今夜はサイドアタックが点に直結した。 ディフェンスも終始危なげなく、「壮行試合」としては申し分ないものだったが、こうしたサッカーがアウェイのガチ試合でできるかどうかはまた別の話である。 ただ、ホームでは難敵だったウズベキスタンも、むしろアウェイの方が戦いやすいのは明らかだ。
ホームでのカタール戦まで引っ張る必要はない。
昨年10月、埼スタでのドローの借りを返し、中央アジアから南アフリカへの勝ち名乗りを上げてくれ。