Top
<   2005年 08月 ( 13 )   > この月の画像一覧
パップンファイデーン(Pak Boong Fai Daeng)の作り方
 以前のエントリーでもご紹介したように、パップンファイデーン(空心菜炒め)は僕が一番好きなタイ料理である。 タイでは安価に手に入る大衆野菜の空心菜だが、ここ日本では少し前まで高級野菜のひとつだった。 
 しかしその味が多くの人々に支持されると、需要と供給のバランスを保つために量産されるのが野菜。 かつてはハーブ野菜コーナーで売られていたイタリア野菜のルッコラも、今や価格が下がって一般野菜のコーナーで売られている。 パッケージも小松菜と見紛うほどで、一気に大衆化してしまった感がある。 そして空心菜にも大衆化の波が押し寄せ、僕の自宅そばのスーパーでは一束150円ほどで売られるようになった。
 こうなったらもうパップンを自分で作らない手はない。 僕にはかつて転職時に失業給付をもらいながら家で「主夫」をやった時期があり、その時はイタリア料理のレシピ本を3冊も買い込んで、前菜からパスタ、ピザに肉・魚料理、オーブン料理まで一通り勉強したのである。 もともと料理は大好きなのだ。

b0045944_0121810.jpg【用意するもの】
空心菜1束、赤唐辛子2~5本、
にんにく1片、サラダ油適宜

【以下ソース用材料】
チキンスープ1/2カップ、
オイスターソース小さじ1、
豆鼓醤(トウチジャン)小さじ1、
ナンプラー小さじ1、砂糖ひとつまみ
【下ごしらえ】
空心菜は洗って葉と茎に切り分け、両方とも水をはったボールに浸してあくをとってから水気を切っておく。 にんにくはみじん切りにして、赤唐辛子の乾燥したものは水につけておく。 ソースはボールにあらかじめ準備しておく。

b0045944_0123123.jpg①中華鍋を熱してサラダ油をひき、にんにくと赤唐辛子を炒めて香りを出す。
b0045944_0124586.jpg②中華鍋に空心菜、ソースの順(ほぼ同時)に入れる。
b0045944_013188.jpg③強火で手早く炒めて出来あがり。 炒める時間は20秒から30秒ぐらい。 炒めすぎると空心菜のみずみずしさがなくなってしまうので注意。
b0045944_0131599.jpg④お皿に盛りつけてできあがり!
 ちなみに、タイの一般ピープルが食べてる味に更に近づける場合、干し海老を少々と青唐辛子を加えること。 干し海老ぐらいは食べれるのですが、甲殻類が苦手な僕はあえて入れてません。 青唐辛子はなかなかそのへんのスーパーには売ってないので省略しました。
[PR]
by theshophouse | 2005-08-28 00:31 | Food
アジアのデザインに未来はあるか?
 先日うちの大学のゼミの先生が上京して、「アジアヴァリューデザイン・ウェルカムパーティー」を開くというので新宿パークタワーまで出掛けて行ったのであった。 卒業してもう17年になるが、先生は年に数回東京にやってくる。 学生時代はヒッピーで世界中を放浪し、ギリシャの王女様と恋仲になったこともあるというのが毎度聞かされる武勇伝だ。
 先生は以前から北京理工大学や南京芸術学院の客員教授や中国工業設計協会の顧問をしていることもあり、とりわけ中国でのデザイン教育には熱心なのである。 今回は先生の人脈から中国や韓国でデザイン教育に携わるお歴々を招いてのパーティーであった。 会場では5年後に迫った上海万博の国際コンペに参加したマスタープランをはじめ、各々がこれまで手掛けてきたデザイン作品がモニターで紹介された。
 今回来日されていた中韓の先生方はみな日本語も堪能で、それぞれの仕事にも十分にオリジナリティが感じられるものだった。 こうした方々と日本のデザイン界が交流を深めていくことは非常に重要であるし、今後の東アジア経済圏の発展にデザインが果たす役割を考える時、日中韓でのデザイン交流は必要不可欠だと思う。
 ただし、WTOに加盟しているにも関わらず中国や韓国は知的所有権や著作権といったものへの意識が相変わらず低く、西欧のブランド品や、彼らにとってデザイン先進国であるヨーロッパやアメリカ、日本のものを露骨にコピーした商品や製品が横行しているのが現状である。 こうした底流が変わらない限り、中韓のデザイン界が洗練されることもないだろう。
 ただ、彼らが模倣に終始してきたのも、そばに日本という偉大なモノづくりの国があったからこそで、地政学上無理からぬことでもある。 しかし、彼らもそうした模倣の時期を卒業してオリジナリティを模索すべき時期に来ていることも確かだ。 今後日本は、自らの知的所有権の保護にも敏感になるべきで、中韓にデザイン盗用され放題の現状に歯止めをかける活動も、企業単位のみならず国家レベルで行う必要があるだろう。 それが中国や韓国のデザイン的な自立を促すことにもつながるはずである。
b0045944_2238467.jpg 個人的には、今回のパーティーで喜多俊之さん(写真)と話しができたのが収穫であった。 喜多さんというとやっぱりウインク・チェアーのイメージが抜けないのであるが、それ以外では地場産業の活性化にも携わり、和紙や漆などの日本の伝統工芸とも関わるなど一見地味な仕事もされていて、その引き出しの深さ多彩さに改めて感銘を受けた次第である。 この夜のパーティの為にわざわざ大阪から駆けつけられたそうで、新宿まで出て行くのも少し億劫だった僕はそのフットワークの軽さに恐縮するばかり。
 ところで、この夜のパーティーに「アジア・デザイン界の暴れん坊将軍」と僕が勝手に名付けた御大ケネス・コー氏が来ていなかったのは首をひねるばかりだ。 彼なくしてアジアのデザインを語ることは、セロニアス・モンク抜きにジャズ・ピアノを、レヴィ・ストロース抜きに構造主義を語るに等しい。 どうやら僕の先生の人脈も香港はスルーしているようだ。 残念。
[PR]
by theshophouse | 2005-08-25 22:58 | Design
上原ひろみ 「BRAIN」
b0045944_0221033.jpg 御多分に漏れず、僕が彼女のことを知ったのは例の「情熱大陸」という番組でのこと。 遅ればせながら上原ひろみの二作目である「BRAIN」を聴いてみた。 それは驚くべきアルバムであった。
 1曲目の「KUNG-FU WORLD CHAMPION」。 彼女はライナーノートに「ブルース・リーとジャッキー・チェンの為に書いた曲で、彼らはいつも私に多くのインスピレーションを与えてくれる。」と記しているが、演奏そのものはチック・コリア・エレクトリック・バンドを彷彿とさせるもの。 実は彼女、17歳の時にチック・コリアのステージに飛び入りし、インプロヴィゼーションを披露したことがあるそうだ。 2曲目の「IF...」は好きな曲だ。 「ジョー・サンプルみたいで好き。」という妻に同意。 4曲目はアルバムのタイトル・チューンである「BRAIN」。 美しい旋律が印象的な曲だ。 人間が産声をあげてから意識が覚醒し、長い人生での様々な断層を経て、最後に脳が発する電気信号が途切れ途切れになっていきやがて死に至るまでの過程を表現した、間違いなく本作中の最高傑作だと思う。
 5曲目の「DESSERT ON THE MOON」はどこかゴンザロ・ルバルカバの匂いがするアップテンポの曲。 彼女ならゴンザロ並みの超絶タッチもさらっと弾きこなしてしまうだろう。 この他、自らの故郷である静岡をテーマにした「GREEN TEA FARM」、日本の古い民話をベースに書いたという「LEGEND OF THE PURPLE VALLEY」はスティーブ・キューン的静謐さに彼女のリリシズムが加味された秀作である。
 とにかく彼女にはジャズ・ピアノの全てがあり、そしてまたその規定された表現領域に決して拘泥することのないオリジナリティあふれる音作りは、ただただ驚嘆するのみである。 これほど人の才能を羨んでしまうのは、やっぱり彼女が同じ日本人だからだろうか。 あなたもこの「BRAIN」で個人的にBrain Stormingしてみるといい。

 もうライヴに行くしかない!
[PR]
by theshophouse | 2005-08-23 00:39 | Sounds Good
アジアな海外組
 最近ちょくちょくチェックしているのが、先日マレーシアのペナンからブルネイのQAF FCへの移籍が決まった伊藤 壇のブログである。 ご存知の方も多いと思うが、伊藤選手は元Jリーガーである。 ベガルタ仙台で2年プレイした後、2001年に日本を離れ、シンガポール、オーストラリア、ベトナム、香港、マレーシアでプレイした。 香港では傑志FC、マレーシアではペナンにそれぞれ所属していたのだが、ブログで綴られているのはペナンに来て以降のこと。
 とにかく更新頻度が凄まじく、一日に5回エントリーすることもある。 彼のブログが面白いのは、いわゆるヨーロッパの海外組のみなさんと違って何でもぶっちゃけちゃうところにある。 ロッカールームでのチームメイトの写真や、遅配された給料袋の写真、屋台での食事の写真など、リアルな「アジアの海外組」の姿が常温で伝わってくるのである。 とりわけアジアに居ながらにして以下の選手たちとの交流はなかなか興味深い。
 
  デサイー(元フランス代表)/人間じゃないらしい・・・。
  ラバネリ(元イタリア代表)/ブリーフから○玉テラワロス。
  ボアモルテ(ポルトガル代表)/稲本はいい選手だそうです。
  ミヤトビッチ(元ユーゴスラビア代表)/ガラ悪そ・・・。
  インドラ(シンガポール代表)/今回のW杯予選で日本から1点取った奴。
  トゥンクー(マレーシア代表キャプテン)/藁をマークしきれなかったようです。

 ペナンは大好きな島なので、伊藤選手によるペナン現地事情を楽しみにしていた僕としては、彼がペナンを離れてしまったことはとても残念だが、新天地ブルネイでの活躍を期待したい。 ジーコも加地さんなんか使い続けるヒマがあったら伊藤選手のようなアジアの海外組にも目を向けてもらいたいものである。 ちなみに伊藤選手、今日がブルネイでのデビュー戦なのである。 結果やいかに・・・。

伊藤 壇ブログ
ブルネイサッカー協会
[PR]
by theshophouse | 2005-08-19 22:06 | 蹴球狂の詩
日本の右サイドはこれでいいのか? 第9回
 イラン戦。 日本2対1で勝利。 まずは加地さんの代表初ゴールにおめでとうと言いたい。 労を惜しまずあそこに走りこんでいたことへのご褒美みたいなゴールだった。 ゴールにはいろいろある。 相手を抜き去って決める美しいゴールもあれば、混戦の中で体ごと飛び込むような泥臭いゴールもある。 加地さんがコンフェデのブラジル戦で見せた幻のゴールはまさに前者だったが、本来加地さんに最も相応しいのは今夜のような「ご褒美ゴール」または「ごっつぁんゴール」だろうと思う。 運動量のみで代表にいる加地さんだが、これまではあの位置に詰めていたりはしなかった。 得点の匂いを嗅ぎつけてあそこまで長い距離を走り込んではいなかったのである。 そんな無駄走りばかりだった加地さんが何故今夜はあそこにいたのか? それはひとえに前半、チーム全体に前への意識が旺盛だったからだろう。 3バックでもともと高い位置どりができていたのもあるだろうが、高さはともかくあそこまでゴール前に絞ってきていたのは奇跡に近い。
 とはいえ今夜の加地さんがハノーヴァーの時のように出来がいいかというと決してそうではなく、むしろ最悪の出来であった。 まあいつも最悪なんだけど。 ゴール以外のシーンでは相変わらずの珍プレイ、凡プレイの連続。 空気を読めずにバックパスを連発するわ、自分の切り返しに翻弄されてボールは出すわ、サイドチェンジはふんわりすぎて途中で相手にカットされるわ、ふんわりクロスは無人の荒野に落下して、ただでさえ饒舌な角澤・松木の最狂2トップに一瞬の静寂をもたらすわ、紛れもなくいつも通りの加地さんなのであった。
 今日のMVPは文句なしで遠藤。 特に前半の配球は、中盤の底に小野がいるんじゃないかと思わせるほどだった。 もちろんボールを引き出した大黒の動きも良かった。 ディフェンスは終始危なげなかったが、やはり中澤だろう。 ダエイの老獪さにはまんまとやられてしまったが、やはり抜群の存在感であった。 三都主も突破にこだわらずに中へのドリブルやアーリークロス、遠目からのシュートと、プレイの選択肢を広げていた。
 逆にさっぱりだったのは前出の加地さんに加えて藁と玉田。 二人とも頑張りは認めるが、自分らしさを出せないまま終わってしまった感じである。 特に玉田はFWとして最も大切な何かを失いつつあるようで、非常に心配である。 大黒との2トップは、似たタイプだけにやりにくさもあるだろう。 それだけに、玉田が生きる巻との組み合わせも見たかった。 ジーコの采配も疑問である。 遠藤の交代は理解できなかったし、90分を通して出来が悪かった加地さんを結局放置した。 前半駒野をアップさせたのは一体何だったのか? あれだけいつも通り出来が悪かった加地さんだからこそジーコは駒野に準備をさせたのではなかったのか? そして最後の玉田と阿部の交代。 これに至っては( ゜Д゜)ポカーン、である。
b0045944_22302864.jpg 最後にイラン。 最後までまったく危険な匂いがしなかった。 やっぱりアリタ・カリミとかマハダビキアみたいにアクセントつけられる選手がいないと、ホントにただのチームに成り下がってしまうようである。 そういった意味で、レギュラー組と控え組の実力差は日本より大きいかも知れない。 最も印象に残ったのはキーパーで、若かりし頃のヨシカツみたいに無謀とも思える飛び出しで再三再四日本のチャンスを摘み取っていた。 アリ・ダエイはもう引退して、大根役者でも通用するテヘランのアングラ劇団にでも入ることを真剣に考えるべきだ。 あの運動量ではドイツの本大会で役には立たないだろう。 無論、精神的支柱としてピッチに立っているだけなら話は別だが。 要するにイラン・サッカーのひとつの時代が終わったのだ。

 ところで、kajidaisanjiさんにならって参加した【BLUE CARD PROJECT】だが、投稿から早2カ月、もう完全にあきらめていたところ、先日僕のメッセージが掲出されたというメールが事務局から届いた。 皆様にもご笑覧いただければ幸いである。 僕がカードに込めた思いは今宵も届かなかった・・・。 ID:125272

追記 : 8月18日産経新聞朝刊

 その距離50メートル。ゴールを目指し全力で走った加地の目の前に、ご褒美のようにボールがきた。前半28分、左からの玉田の速い折り返しを、GKと大黒がもつれながら“スルー”した球を押し込んだ。代表初得点は、大事な先制ゴールだった。

 「以前なら、途中で走ることをやめていたかもしれない場面。あそこまで走れたことが一番大きい」と加地。その姿勢が生んだ“ごっつぁんゴール”。地味な仕事をこなしてきた男に対する天の配剤のようだった。


>なんか記事似てますね・・・。
[PR]
by theshophouse | 2005-08-17 22:39 | 蹴球狂の詩
ベルリンのハツコちゃん
 今日は友人を紹介しようと思う。 「ハツコちゃん」は15年来の友人。 生粋のボヘミアンで、しばらく音沙汰ないなあと思ってると、日焼けした顔でふらっと現れて「一ヶ月ほどキャンティ街道を巡ってワイナリーに泊り込み、イタリア・ワインを堪能し尽くしてきた」なんて言う。 学生時代はロンドンで過ごした。 僕らは長いこと経堂に住んでいるが、ハツコちゃんも近所の代田に住んでいたので、当時はよく一緒に食事したりもした。
 ある日のこと。 ハツコちゃんから電話があり「ドイツに留学することにしたから、日本に帰ってくるまでTVとビデオデッキを預かっておいて欲しい」ということだった。 突然の申し出に戸惑いながらも二つ返事でOKし、後日クルマでブツを回収に行ったのだった。 ハツコちゃんは既に日本でのあれやこれやのしがらみを精算し、すっかり旅立ちの準備を整えて晴れやかな表情であった。
 人間なんてみな何処へ行っても身体ひとつで生きていける生き物なのに、歳を取り伴侶を得て居を構え、土地に根付いて身動きがとれなくなっていく。 僕のなかでのハツコちゃんはそういう社会秩序とは無縁の存在で、鳥のように自由な人なのである。 もちろんそれは僕が勝手にそう思っているだけに過ぎず、本人にしてみれば色々大変なこともあるに違いない。
 TVとビデオデッキを預かった時ハツコちゃんは「最低でも1年、長くても3年」みたいなことを言ってたような記憶があるのだが、ハツコちゃんのベルリン生活は今年でもう6年目になる。 よほどベルリンの水が合うのか、帰国の気配はない。 この6年の間にハツコちゃんから預かったブラウン管TVもビデオデッキも絶滅危惧種になってしまった。 技術の進歩は時に多くのゴミを生む。 自分のものならただ捨てればいいのだが、人様からの預かり物だけに捨てることもできず、このTVとビデオデッキは今も部屋の片隅に鎮座している。
 そんなハツコちゃんが昨年からジャパン・デザイン・ネットのなかでコラムを執筆している。 以前は「ベルリン アンビバレント」というタイトルで長谷綾子さんと交互に執筆していたコーナーだが、このたび「ベルリン 都市の横顔」という新たなタイトルとともにハツコちゃんのコーナーとして独立したのである。
 ベルリンでは近年多くの再開発プロジェクトが進行し、都市は大きくその姿を変貌させてきた。 世界中から著名な建築家やデザイナーが集まり、都市を実験場として様々な試みが行われている。 加えて来年にはサッカーW杯も開催されるという、なかなかおいしいタイミングなのである。 また今年から来年にかけては「日本におけるドイツ年」でもある。 そもそも理念からして無理がある「日韓友情年」なんてほっといて、僕的には日本におけるドイツ年を盛り上げたいと思うのである。
 個人的にもドイツは好きな国だ。 今から20年前に西ドイツに行ったことがあるが、ビアホールで隣り合ったオッサンに「ドイツと日本はむかし同盟国だった。 フレンドリッヒ・ヤーパン!」と、腕を交差させて互いのビアジョッキで飲むドイツ式乾杯の洗礼を受けたことがある。 ソーセージやポテト料理、ザワークラウトも大好きだ。 そろそろまたドイツも行きたいものである。

 ところでハツコちゃん、僕に預けたビデオデッキに「アニタ・ベイカー」のビデオが入れっ放しになってます・・・。
[PR]
by theshophouse | 2005-08-15 01:32 | Design
Uncontrol !
b0045944_22225377.jpg
 今からちょうど20年前の1985年8月12日。 午後6時12分に羽田を発ったJAL123便は、午後6時56分に群馬県多野郡上野村の高天原山(当時の報道では御巣鷹山の尾根とされたが、実際には御巣鷹山のすぐ南にある高天原山の尾根)に墜落した。 当時僕は大学生だったが、乗員乗客あわせて520名が死亡したこの世界の航空史上最悪の事故については今も鮮明に記憶している。
 この事故については航空事故調査委員会による392ページに及ぶ事故調査報告書が公開されているので、今回事故から20年の節目にダウンロードして全部読んでみた。 内容は専門的なものだが、思いのほか平易に書かれており、この事故を多角的に理解する大きな助けになった。 興味のある方はご自分で読んでみられることをお薦めする。
 報告書によると、事故調が出した結論は、要約すると以下のようなものである。

 当該機が昭和53年6月の大阪国際空港でのしりもち事故の際に生じた機体後部の圧力隔壁の下半部の損傷について、ボーイング社に委託した修理が不適切なものであった。 修理後、同機の飛行時間は約16,196時間に及んだ。 この間に圧力隔壁に疲労亀裂が発生したと考えられるが、当該箇所における疲労亀裂が想定外のものであったため、その間行われた6回の整備(飛行3,000時間毎の整備)における目視による点検でも発見されなかった。
 昭和60年8月12日18時24分35秒頃、同機が高度24,000フィートまで上昇した際に、与圧された客室圧力と外気圧との差が増し、疲労亀裂の進行により強度が著しく低下していた後部圧力隔壁は、その差圧に耐え切れずに破断し、流出した客室与圧空気によって尾部胴体の内圧は上昇し、APU防火壁が破壊され、その後方の胴体尾部及び垂直尾翼の破壊と脱落に及んだ。 同時に4系統の方向舵操縦系油圧配管もすべて破断し、機体は方向舵・昇降舵による操縦機能、水平安定板のトリム変更機能も失われたものと推定される。 このような同機の破壊は、数秒程度の短時間のうちに進行したものと推定される。

 この結論が真実なのかはわからない。 あくまで「推定される事実」といったところだ。 事故から20年たった今日でも、事故調の出した結論が真実かどうかはわからないのが実状で、そもそもこれは事故ではなく「事件」なのだという説さえある。
 事故の全貌を知るうえでとてもわかりやすいのが、今から3年ぐらい前にその存在を知った「事故調発表を元にしたJAL123便飛行跡略図_ver1.2」である。 かなり有名なものなので既に多くの方が見られたと思うが、最初これを見た時は身体が震えたものである。

 今年はやけに日航機のトラブルが多いのが目につく。 日航がこの事故を契機に様々な面で安全管理を徹底したのは間違いないが、20年という時間の経過が事故を風化させ、彼らの中に過信や慢心を醸成したとしたら、或いは近い将来惨劇は繰り返されるのかも知れない。


事故調による航空事故報告書
当時の新聞報道と現場写真
日本航空123便墜落事故 - Wikipedia
[PR]
by theshophouse | 2005-08-12 18:56 | Critique
龍時02-03
ネタバレありです。 これから読まれる方はご注意を。

b0045944_20502484.jpg 一作目の「龍時01-02」に続く続編がようやく文庫化されたので読んだ。 前作同様面白く、あっという間に読み終えてしまった。
 バルサ戦での活躍が評価され、ベティスにレンタル移籍した龍時。 スーパーサブとしてチーム内での地位を確立しつつある龍時は、ある日一人の韓国人と出会う。 セビージャに所属する同世代のプレイヤー、パク・ジョンウォンである。 龍時とパクが初めて出会った時、二人はすぐに口喧嘩になってしまう。 パクは独善的で諺好きで自分の事ばかり話し、日本人とみればすぐに歴史を持ち出す典型的な韓国人の性癖を完全に踏襲したキャラクター。 そのあまりの韓国人らしさに思わず失笑してしまった。 龍時とパクは2002年の日韓W杯を肴にさんざんやり合った挙句、次のような会話を交わす。

  「俺、正直言っていい?」
  とリュウジは断ってから、大きな溜め息をまじえて言う。
  「お前たち、そろそろ日本人離れしろよ」
  日本人への優越感と劣等感でがんじがらめにされている韓国人は、一瞬絶句した後、
  「言えてるかも」
  と呟いた。

 会えばいつも口論だが、リュウジはそんなパクと友人になる。 僕は今だにわかりあえる韓国人と出会ったことはない。 いつかリュウジのように韓国人と友人になれるだろうか? 互いの違いを認めながらもわかりあえる隣人になれるだろうか?
 前作同様、サッカーのゲームそれ自体を描写した文章がこれだけ面白く読めてしまうのは、サッカーに並々ならぬ愛情を注いだ作者の筆力ならではである。 サッカーそのものはもちろん、それを取り巻く様々な事象を含む広範なサッカー文化に対する造詣の深さがそうさせるのだろう。 そして僕は、リュウジとともに彼が所属するベティスというチームの虜になっていった。 そう、「ベティコ」になってしまったのである。 アスンソンが攻撃の舵を取り、右のホアキンと左のデニウソンが両サイドを攻め上がるベティスのサッカー。 リュウジはホアキンのバックアップとして右サイドに入ったり、時にはトップ下を任される。 今回のクライマックスはセビージャとのアンダルシア・ダービー。 ともにセビリアをホームとするベティスとセビージャの戦いは、到底日本人には理解できないであろう真の「クラシコ」である。
 「龍時」を読んでベティスのサッカーを実際に観てみたいと思わないサッカーファンはいないと思うので、そんなあなたに素晴らしいサイトをご紹介しよう。 「CASA DEL BALONPIE」はベティコによるベティコのためのサイト。 「REALなBETIS」の中には「龍時」のコーナーもあり、あらすじとともに小説の舞台となったセビリアの街やスタジアムの写真を見ることができ、「龍時」の世界をよりリアルに感じることができる。 「世界蹴鞠観戦記」の中には、小説にも出てくる2002年9月14日のベティス対レアル・マドリー(試合中の停電により延期)の観戦記なんかもあって非常に面白い。 「龍時」の読者だったらより小説の世界が身近に感じられることだろう。
 僕は今セビリアに行きたくてうずうずしている。 ベティスの試合を生で観るためだ。 そして当然バルでハモン・イベリコやハモン・セラーノをつまみにリオハ・ワインでも飲んでみたい。 ついでにイビザにも行ってクラブをハシゴしてみたい。 というわけで、僕の目下の興味という名のキャンバスは、ほぼスペイン一色に塗りこめられているのである。
[PR]
by theshophouse | 2005-08-09 21:06 | Books
チョン・モンジュンの裏金が不足していた件について
 日韓戦。 日本1対0の勝利。 角澤・松木の暴走はひとまず置いといて、試合内容は、まずS(サブ)代表でも負ける感じは全然なかったので順当な結果がでて安心した。 この大会、ジーコの起用は最後まで空回りし続けたが、唯一当たったのが今夜のボンバヘの途中投入である。 だが、これも坪井の負傷があってこそ。 ジーコの決断ではない。
 個々のメンバーを見てみると、茂庭は相手の9番を余裕で完封してたし、今野は中盤で効いていた。 阿部は相変わらずいいボールを供給してたし、村井も積極的な攻撃参加に加えて中へのドリブル突破など、非常にいい出来だった。 どこかのブラジル人もどきより突破力あるかも。 巻はもう少し場数を踏めば、師匠を脅かすターゲット・マンになるかも知れない。 そして何と言っても土肥、MVPに等しい活躍だった。
 一方で、玉田は前を向くことすらロクに出来なかったし、本山はボールを持ちすぎた。 途中投入された藁はゲームに入っていけてなかったし、大黒はピッチに入るや否やまたしてもステルス化した。 この4人はいずれもレギュラーか準レギュラーである。 ただ、コンフェデの後のこのしょーもない大会で、モチベーションを維持するのは非常にたいへんなことではあったと思う。 コンフェデで実際にプレイした彼らならなおさらだ。
 結局この一週間、我々の中に鬱積していたものを一掃してくれたのは、やっぱりボンバヘだった。 北朝鮮戦で、この一週間の鬱積の原因となるクリアミスをしたボンバヘが、決勝ゴールで自らそれをチャラにした。 中澤に始まり中澤に終わった。 終わってみればただそれだけの大会だった。
 ところで今夜日本に破れた韓国だが、自国開催ながら屈辱的な最下位となってしまった。 次回の東アジア選手権は予選からの出場となる。 あわよくば日本がその立場をゲットして、来年は予選で敗退して、このしょーもない「反日W杯」になど出なくていいようにすればいいと思っていたのだが、残念である。
 たぶんボン・フレールとかいう監督はクビだろう。 相変わらず中盤省略した縦一本と、ミドルシュート頼みのパイティング・サッカー(2002年より明らかに退化してる)は今に始まったことじゃないし、監督のせいだけじゃないだろうけど。
 チョン・モンジュンよ、もっと審判に現代マネー積まないと、公平に裁かれちゃうよ。

b0045944_152315.jpg
そんなことはありません。

中国戦後、ジーコ怒りのコメント
 「えこひいきではないが、おかしな判定が日本に多過ぎる。 (おかしな判定が)韓国で非常によく起きている。 (韓国サッカー協会会長の)チョン・モンジュンさんがFIFA(国際サッカー連盟)の副会長だからかどうかは知りませんが、これは由々しき問題。」

 ジーコ、(・∀・)イイ!!  よくぞそこまで言い切った!
[PR]
by theshophouse | 2005-08-07 23:05 | 蹴球狂の詩
最狂3トップよ、逝ってよし!
 女子日韓戦。 0対0の引き分け。 得点力不足に性の垣根はないらしい。 珍しく女子の試合にエントリーを作成したのは、その結果や内容について云々するためではない。 今夜僕は激しく憤慨しているのだ。

 いいかげん黙れよ、と。

 言うまでもなく角澤・松木・大竹のテレ朝が誇るTV史上最狂最悪の3トップに対してである。 そもそも角澤と松木の2トップですら聞くに堪えないのに、いったいどうやったら次々こういう応援病に取り付かれた人材を発掘できるのか? 誰あろう大竹奈美の事である。 その応援体質たるや既に松木をとうに超え、松岡修造の域に達しつつある。
 大竹奈美については、この東アジア選手権での衝撃の解説(応援)デビューが既に各方面で話題になっているようだが、ベレーザ所属の元日本代表で2001年に引退、双子の妹は三浦淳宏の嫁さんらしい。 90分叫び続ける体力はさすが元日本代表といったところだが、聞かされてる方はホントにたまんない。
 今さらこんなこと言ってもという気はするが、松木も大竹もスタンドで観てるわけじゃないのだ。 二人とも自分の声が公共の電波に乗っているという自覚がまったくない。 加えていつもの角澤節のタレ流しである。 いったいなんで我々は、三人が三人ともわれ先にと争って応援や指示をしている大騒ぎを、実況や解説などと称して聞かされ続けなければならないのだろうか。 これだけ異常な放送を繰り広げているのに、副音声でまともな実況やってるわけでもない。 選択肢がないのである。 一体僕のような善良なサッカーファンはこの異常な中継をどう観ろというのか? この最狂3トップこそ副音声がお似合いではないか。
 日本国民を代表してテレ朝に申し上げる。 角澤はスポーツ局から配置換えし、松木と大竹とは契約を解除せよ。 応援や選手への指示を観客席(=TV視聴者)やベンチに任せられない実況と解説は永久に去れ。
 聞くに堪えない実況という名の応援がそこにはある。
[PR]
by theshophouse | 2005-08-06 22:04 | 蹴球狂の詩



思うところを書く。
by theshophouse
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
カテゴリ
Critique
Asian Affair
蹴球狂の詩
Odyssey
Photographs
Iiko et Tama
Non Category
Food
Mystery
Design
アジア人物伝
Alternative
Books
Movie
Sounds Good
昭和
モブログ日報
F1
号外
Profile
以前の記事
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
2004年 10月
2001年 10月
フォロー中のブログ
国境の南
osakanaさんのうだ...
青いセキセイインコ推定4...
THE SELECTIO...
V o i c e  o...
わしらのなんや日記
90歳、まだまだこれから...
午前4時から正午まで
藪の中のつむじ曲がり
PISERO しゅうまい...
最新のトラックバック
エス東京オフィス
from はるの日常
才色兼備な「タイのセレブ..
from Boochanの宝探し
チベットでのジェノサイド
from わしらのなんや日記
経済別に選びたい放題!チ..
from Boochanの宝探し
IKEA for ママゴト
from わしらのなんや日記
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧