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カテゴリ:蹴球狂の詩( 111 )
中共の笛×少林サッカー
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 まずは選手にお疲れさまと言いたい。 あれだけの中共の笛と少林サッカーに最後までキレることなく戦い勝利したことは素晴らしい。 一瞬鈴木啓太がキレかかったが、あの時はテレビの前の僕はもう完全にキレていた。 のどわ入れられてキレない奴の方が変だ。
 第3回特定アジア蹴球選手権男子の部。 前々日、なでしこが澤のロスタイム超ロングループで北朝鮮の選手を炭鉱送りにしたその日、やはり行われた中国女子代表vs韓国女子代表の試合では、3対2と中国リードの状況で、後半ロスタイムにコーナーキックを得た韓国の選手がコーナーを蹴ろうとした瞬間、その直前のプレーで負傷して一度ピッチの外に出された中国の選手がピッチの外からコーナーキックを妨害するという前代未聞の事件が起こった。
 審判はその選手にレッドではなくイエローを出し、試合はコーナーキックのやり直しを認めずに終了の笛を吹いた。 「中東の笛」ならぬ「中共の笛」である。 ようつべに動画があるので、今の話が信じられなければ見てみるといい。

        http://www.youtube.com/watch?v=vnyZePCNHAQ

 そもそもFIFAにすら公認されていないこの大会。 しかも開催地が中国というなかで、スポーツマンシップやフェアネスを求めることに無理があるのはわかっている。 わかってはいるものの、毎回毎回この特定アジア蹴球選手権で繰り返されるおよそフットボールとはかけ離れた愚行には、呆れ果てたのを通り越して或る種の感動すら覚えた。
 あの北朝鮮の糞審判は中共からいくら貰ってるのか知らないが、少なくとも一生脱北しなくても生きていけるぐらいのカネは懐に入れたのだろう。 だいたい日本以外の参加国が中国、韓国、北朝鮮で中立国が審判を務めるって、どこに中立国があるんだか。
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 今夜も駒野と安田が負傷退場したうえに楢崎も顔を蹴られて出血し、他の選手もまんべんなく削られた。 タックルはほとんど全部アフターだし、後ろからのチャージは多いし、もう滅茶苦茶。 これは中国の選手が故意にやってるのが半分で、あとの半分は日本のパス回しやスピードについていけず、結果的にファウルになってしまっていた。
 要するに技術的に未熟なのである。 中国のサッカーは10年前から何も進歩していない。 前半はやや押し込まれたが、見ていてまったくやられる感じがしなかった。 なにせクロスの精度は日本以下。 あの精度なら、ドンピシャクロスが入る確率よりもチベットが解放される確率の方が高いだろう。 普通の審判だったら4対0か5対0ぐらいで勝ってもいいぐらいの内容と実力差だったが、観衆に暴動起こされても困るので今回はよしとしたい。
 もっとも今夜の観衆は拍子抜けするほど静かで、君が代が流れ始めたらブーイングも止んだし、試合の後半には中国チームに対するブーイングさえ起こっていたぐらいで、正直その変貌ぶりは理解に苦しむが、おそらく中共が事前に手を回し、騒がない旨の誓約書を取った共産党員を急遽スタジアムに派遣したのだろう。 平日とはいえチケットが完売し、当初「6万人の大アウェー」だったはずのスタンドの空席の多さはそのへんに原因があるに違いない。 テレビで見る限り、客層もいかにもプロレタリアートって感じの人ばっかりだったし(笑)。

 で、肝心の試合内容だが、やはり山瀬は良かった。 1点取ったシーンも、センターサークル付近で山瀬が体をスクリーンしてボールをキープし、遠藤→駒野と左サイドに展開。 駒野の低いクロスをニアで田代が潰れ、ボールがこぼれたところに山瀬が詰めてボレー。 中国は山瀬をまったく捕まえられなかった。 後半43分の田代のゴールも山瀬のアシスト。 北朝鮮と韓国の糞線審じゃなければ完全なオンサイド(以下検証画像 : クリックで拡大)。
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 あといろんな意味で魅せてくれたのは右サイドの「レギュラー」内田君。 散々な出来だったが、まだ岡ちゃんは修業を続行するのだろうか? 調子こいて攻めてる時はいいけど一旦受けにまわると厳しい。 岡ちゃんは右サイドに爆弾抱えたままW杯予選を続けるのだろうか?

 これまでも何度も言ってきたが、最後にもう一度言わせてもらいたい。 W杯予選期間中であるこの時期に、このような糞大会に出続けて、毎年毎年大事な選手が削られるなど無意味。 百害あって一利なし。
 来年からは極東3バカ国だけで勝手にやれ。


日の丸燃やし、敗戦悔しがる=騒乱防止へ3000人動員-中国当局
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by theshophouse | 2008-02-20 23:20 | 蹴球狂の詩 | Comments(2)
求む!/職種:ドリブラー/勤務地:重慶/時給:応談/制服:支給(青色)
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 第三回特定アジア選手権。 日本はほぼ何のメリットもないこの大会に今回も律儀に参加してしまった。 日本の他に参加しているのは中国、韓国、北朝鮮の三カ国。 いずれも反日を国是とし、悲しいほどに民度が低い国ばかりだ。 しかも今回の開催地は中国・重慶。 かの地の反日感情の高さは2004年のアジアカップで実証済みである。 どこと当たっても完全なアウェーだ。 もはや結果などどうでもいいから怪我だけはせずに無事帰国して欲しいというのが今の正直な心境である。
 加えて今大会はサッカー中継のヘタなTBSの独占中継。 唯一の救いを同局のサッカー番組「スーパーサッカー」のアシスタントである加藤未央の現地派遣に求めたが、当の本人は東京のスタジオで解説の小倉隆史の隣に陣取り、さして重要とは思えない繋ぎコメントと笑顔を提供するのみ。 かくして日本代表は「未央力」というアウェー最大の武器をも失った。

 初戦は北朝鮮。 いきなりの日の丸と君が代へのブーイング。 江沢民チルドレンは今日も正常運転。 民度が低いんじゃなくて民度そのものがない。
 日本のスタメンにレギュラー組は中澤、内田、鈴木、遠藤の4人のみ。 海外組の未召集とFW陣の離脱もあるが、サブ組のテストの色合いが強そうだ。
 日本はまたしてもゲームへの入り方を誤り、いきなり川崎でプレーする鄭大世にゴールを割られてしまう。 ディフェンスの苦手な両サイドバック、内田と加地さんの間を豪快に割られた。 加地さんはそのまま慣れない左サイドで埋没するわ怪我はするわカードはもらうわで散々の出来だったが、内田はこれでスイッチが入ったように果敢に攻撃参加する。 日本の攻撃が右偏重になったのは久しぶりだ。
 北朝鮮が終始引いてきたこともあり、内田の頻繁な攻撃参加は日本にいいリズムを与えた。 クロスの精度のなさは相変わらずだが、岡ちゃんがこれだけ重用している以上、もう彼には場数を踏んでもらうしかない。 加地さんと違って伸びしろはあるので、徐々に上手くなって下さい。 お願いします。
 中盤ではETと山岸の元ジェフ組があまり機能せず、FWとの連係も良くなかった。 それでもパスは通るので、少しでもプレッシャーがかかるとパスを選択してしまい、日本の攻めはまた一本調子になっていった。
 なぜ前の試合で効果的な働きをした山瀬を投入しないのか? 重慶の宿舎で餃子にメタミドホスでも盛られたか?とやきもきしていると、岡ちゃんは突如安田と前田を投入。 その起用に首をかしげていたら安田が左サイドを深くえぐり、入れたクロスを相手GKがパンチングミスし、前田が詰めた。 やはり「勝負」しないとゲームは動かない。 安田の若さと前田の冷静さが生んだ同点ゴールだったが、結果岡ちゃんの采配が当たった格好だ。
 あれだけ相手に引かれ、スペースを失ってしまうと、ボールと人が連動しての崩しもなかなかできない。 そこで必要になってくるのは個の力で局面を打開することだ。 一人をかわすことで相手はパニックになり、マークがずれてわずかなスペースが生まれる。 その綻びを突くことだ。
 今に始まったことではないが、相手をおびきだすミドルシュートが宇宙開発ばかりというのもそろそろどうにかならないものか。 日本代表ほど宇宙開発に投資しているチームもない。 このままではNASAから感謝状が届くのも時間の問題だ。

 最後に、まったく突破してもいないのに「突破した!」を連呼してたTBSの佐藤アナと、「駒野のクロスはワールドクラス」と言っていた解説の金田氏。 本当に本当にありがとうございました。
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by theshophouse | 2008-02-18 00:29 | 蹴球狂の詩 | Comments(2)
着火点
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 2010年南アフリカW杯三次予選初戦タイ戦。 日本4対1で勝利。 まずは岡田ジャパンが無難なスタートを切った。 戦前多くのメディアや岡ちゃんまでもが「タイは攻撃的なサッカーをしてくる」という見方を示していたが、実際はご覧のとおり、常にペナルティエリア内に多くの人員を配し、守備的に戦ってきた。
 サッカーにおいて攻撃的だとか守備的だとかいう場合、それはあくまで相対的なものである。 昨年のアジアカップですべてのチームを相手にポゼッションで圧倒したオシムジャパンの戦いぶりを見知る者なら、アジアという域内において日本相手にそう易々と攻撃的なサッカーなどできるはずはないのだ。
 ただ、その試合内容はスコアだけ見れば快勝だが、今後の戦いに少なからず不安を残すものであった。 タイのようにゴール前を固めた相手にはサイドからの崩しが有効なのは前のエントリーでも述べたが、両サイドからこれだけ効果的なボールがゼロに等しかった試合というのは近年の代表戦で記憶にない。 加地さんが代表入りして以来、右サイドは死んだも同然だが、それを補うように左からの攻めはそれがたとえわずかなものだったとしても、少なくとも右よりは機能したものだった。
 それが今夜はまったくの不発。 日本の両サイドはタイを相手にしても、たった一本のクロスでさえ味方に合わせることができなかった。 結果、日本は中央の密集地帯を強引に突破するか、やや遠目からのミドルシュートに活路を見い出すしかなくなってしまったが、さすがに中央はなかなか突破できず、ミドルシュートはすべて宇宙開発かあさっての方角行きでは脅威にもならない。 唯一枠内にいったのは高原のミドルが相手GKに掻き出された一本のみ。
 前半が1対1のまま終わり、試合がそのまま硬直化する可能性を孕み出した後半9分、左サイドからエリア内に切り込んだ山瀬のドリブル突破が着火点となり、試合は動く。 いつものようにパスを回すことが目的化し、一本調子の攻めを繰り返していた日本代表と、「またつまらない試合を見せられるのか」とあきらめ気味だった僕のような観客にとって、それは一服の清涼剤であった。 結果、相手DFがクリアしたボールを中村憲剛がブロックし、ゴール前にこぼれたボールに大久保が反応してゴール。 これで試合は一気に日本のペースとなった。
 僕は前のエントリーで「鍵になってくるのは、やはりサイドからの崩しとセットプレー、そして何よりFWが点を取ることだ。」と書いたが、セットプレーで3点を取ったことと、プレゼントボールに近いがFWの大久保、そして巻が点を取ったことは評価したい。 特にセットプレーでの中澤の入り方と巻のマークを外す動きは狙い通りだろう。 それもこれも日本が圧倒的にボールをポゼッションし、タイを終始押し込んで10本以上のコーナーキックを得たことに起因する。 つまりこの試合の勝因は個々の選手が惜しみなく動き、前を向いてボールを保持し続けたその運動量にこそあった。
 相手にとって高い位置ではボールを失わず、逆に日本にとって高い位置でボールを失っても激しくチェイスしてボールを奪取し続け、こぼれ球への反応と球際の攻防でもタイに勝っていた。 逆に言うと、こういう局地戦で負けなければ試合に負けることもない。 全員がファイトしたことを評価する一方でお粗末な両サイドが余計に目立った。
 この試合のMVPは1ゴール1アシストの遠藤と2アシストの中村憲剛ではなく山瀬。 試合を動かしたあのドリブル突破。 正対したマーカーに果敢に勝負を挑む姿勢こそが今の日本代表に最も必要なものだと思う。
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by theshophouse | 2008-02-06 23:41 | 蹴球狂の詩 | Comments(2)
不安な快勝
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 代表戦について何か書く時、心がけていることがひとつだけある。 それは他人が書いた戦評を先に読まないことだ。 先に他人やジャーナリストが書いたものを見てしまうと、どうしてもそれが先入観となって自分が感じたことが書けなくなってしまう。
 そういうわけで、通常は試合後なるべく早く思った事を書き、小欄に投稿してから他人の書いたものを読みにいくのだが、所詮はド素人の蹴球論なので、プロが書いたものとは相反する内容になることもしばしばだ。 だがそれはそれでまったく構わないと思っているし、気にもしていない。 むしろ自分が真逆の見方をした時の方が「しめしめ」と思ったりもする。
 ただ、ごく稀に他の人やプロの諸氏が書いたものを見てから自分のそれを書く時がある。 先日のボスニア戦がちょうどそうなった。

 試合そのものは日本が3対0で勝ち、岡田ジャパンの初勝利となった。 来たるW杯予選のタイ戦を前にした「壮行試合」としては申し分ないようにも思えた。 事実多くのプロのジャーナリストもその戦いぶりには好意的な扱いをしていた。 しかし、それほど手放しで喜べる内容だったかというと、そうでもないと思えるのである。
 終始積極的にプレスをかけてきたチリとは違いボスニアの中盤は緩く、前半の日本のパスは面白いように通ったが、最終ラインが体を張って日本の得点を防いでは時折鋭いカウンターを見舞ってきた。
 ところが後半、セットプレーからやや偶発的な中澤のゴールが生まれ、攻めるしかなくなったボスニアは最終ラインを上げて前がかりになってきた。 ところが、前半あれほど体を張っていた最終ラインを始めとして、チーム全体が次第に時差ボケとコンディショニング不良からか足が止まり、集中を欠いたプレーで山瀬に2ゴールを許した。
 もちろん途中出場して2ゴールを奪った山瀬のプレーは賞賛に値するものだが、アウェイで徹底的に引いてくるはずのタイ相手に同様のゴールが生まれる可能性はまずない。 むしろある程度ボスニアが引き気味だった前半の内容を注視しておくべきなのだ。 そして、そこでは日本のゴールは生まれなかったのである。 いつものようにパスを回すためのパスが続き、フィニッシュに直結しない展開が延々と続いた前半だった。
 そもそもあれだけの体格差のある相手に正面から挑んでもなかなかゴールは生まれない。 やはり基本はサイドからの速いクロスで揺さぶることがその布石にもなるし決定打にもなるのだが、日本の両サイドからはなかなかクロスが入らない。 左の駒野は完全にフリーにならないとクロスを供給できないし、右の内田は深くえぐろうとしない。 駒野には、相手のマーカーと正対してもその脇の下や足元を抜くクロスの精度はないし、内田はその持ち味であるスピードを生かしてサイドをえぐるよりも、中央に預けて自らも中央に切れ込んでいくパターンが目立った。
 内田に関してはまだあまり数を見ていないので判断しかねるが、いわゆる典型的なウイングではなさそうだ。 ただ、攻撃面に関しては、加地と違って意図を持ったボールが蹴れるし、ショートパスも通せる。 ホームでのタイ戦というオフェンス重視の試合では内田、ディフェンス重視の試合では加地という使い分けもあるのかも知れない。
 タイは当然ガチガチに引いてくるだろう。 そこで鍵になってくるのは、やはりサイドからの崩しとセットプレー、そして何よりFWが点を取ることだ。 不調の高原と泥臭いだけの巻ではまったく得点の匂いがしない。 ここは大久保と播戸、前田あたりを2トップで起用する手もある。 また攻撃面では、チリ戦、ボスニア戦と出色だった中村憲剛に期待したい。
 いずれにしろ初戦でタイ相手に苦しんでいるようだと、続く中東勢との連戦は三次予選の鬼門になりかねない。 タイにもいいFWが二人いる。 ツボにハマった時のカウンターには要注意だが、阿部がチョンボをしても中澤がいれば大丈夫だろう。 また、日本にとって最大の援軍となるのがこの寒さ。 タイの選手には厳しいものとなるはずだ。

 最後にオシム。 脳梗塞で倒れた年寄りがたった2カ月であそこまで回復できるものかと目を疑った。 確かに少々痩せて精気はなくなっていたが、快復の途上にあることは間違いなさそうだ。
 身体はともかく、これからもその頭脳と言葉で日本代表を更なる高みに導いて欲しいものである。 岡田ジャパン失速のあかつきには再登板も十分あるとみた。
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by theshophouse | 2008-02-02 02:16 | 蹴球狂の詩 | Comments(0)
オシムに代表監督復帰を求む!
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 トライアングル、ゾーンプレス、オートマティズム、自由、ボールも人も動く・・・。
 これらはオフト以降の歴代日本代表監督が自らのテーマとして掲げたキーワードである。 もっともファルカンの場合、そのテーマも見えないうちに解任されてしまったのだが。
 そもそもこれら全てはモダン・フットボールにおいて欠くことのできない要素ばかりであり、そこには目新しい言葉など何一つない。 前任者のオシム監督が使った「ボールも人も動く」、「ポリバレント(多様性=複数のポジションをこなす)」にしても、特にこれといって新しい概念とは言えない。
 ところが、なぜか不思議なことに日本のスポーツメディアはこうしたレトリックの前に思考停止に陥る傾向がある。 トルシエの時でさえ、スポーツ新聞は、まるでそれ以外の事はどうでもいいと言わんばかりにフラット3とオートマティズムについて論じた。
 そういう意味で、新たに監督に就任した人物が、間抜けで子供じみた日本のスポーツジャーナリズムの機先を制し、自らのコンセプトをチームにいち早く浸透させるためにはキャッチーなキーワードを提示してやることが必須となる。
 またしても代役として10年振りに代表監督に復帰した岡ちゃんが口にしたキーワードは「接近、展開、連続」というものだった。
 無論これにしても目新しいテーマとは言えない。 むしろこれまでの代表監督が掲げてきた数々のテーマを取り込んだ包括的な概念であると言える。 いずれにしろ、お粗末な日本のスポーツジャーナリズムを体よくあしらうには効果的な「三行詩」になりそうだ。
 無論この「接近、連続、展開」はマスコミ向けに発せられたものではなく、個々の選手の意識付けに必要不可欠なものである。 岡ちゃんも前任者同様、言葉の魔力や重要性というものを認識している証左である。 何を始めるにしても「はじめに言葉ありき。 言葉は神と共にあり。 言葉は神なりき。」なのだ。

 しかし、である。 僕は未だに岡ちゃんが代表監督になったことが受け容れられない。 確かにオシムが倒れてから岡ちゃんが就任するまでのプロセスは、ただでさえ危機管理能力が低いと言われる日本人が関与したにしては至極まっとうでスムーズな政権移譲だった。 W杯予選まで時間がないこともあり、代役の岡ちゃんも基本的にはオシムの路線を継承していくという。 これまた危機管理マニュアル通りだ。
 だが、オシムは死ななかった。 実際にベンチで指揮をとれるかどうかは別として、試合を観戦できる状態にまで回復したという。 ちょうどオシムが倒れていた時期に代表戦はなく、結果的には合宿が2回召集されたに過ぎなかった。 オシムの前任者のジーコなどはこの時期リオ・デ・ジャネイロで休暇を過ごしていたはずである。 極端な言い方をすれば、オシムの場合それが病院のベッドになったということだ。
 あくまで僕の妄想だが、オシムは脳梗塞で倒れる際にも「ちょっと無理が続いてたから2カ月ぐらい休むか・・・」ぐらいの気持ちでいたのではなかろうか。 そもそも意識不明になったのも治療をスムーズに行うために処方された投薬によるものだし。 それを川淵会長が空気読めずに号泣会見やっちゃってすべてを台無しにしてしまったと。
 今僕が思うのは、オシムの回復を待ち、例えば大熊コーチあたりに監督代行をさせて三次予選は乗り切るという手はなかったかということである。 監督がいなくなったぐらいで動揺し、三次予選で敗退してしまうようなら所詮それまでのチームと割り切ることもできるし、重要なのはオシムの路線を100%継続していくことの方ではなかったか、と思うのである。
 それというのも、オシムのそれと比べるのは酷なのかも知れないが、少なくともこれまでの岡ちゃんのサッカーには何ら魅力を感じないのである。 札幌や横浜の監督時代もとにかく基本は守備的であり、攻撃はエメルソンや久保ら突出した個人の能力任せの感があった。 手駒が揃えばアベレージ以上の結果は必ず出すことのできる監督であると同時に、上値は重そうだとも思える。
 そうなのである。 僕はもう一度オシム監督が見たいのである。

 で、今夜のチリ戦。 岡田ジャパンの船出がどうこうより、ビエルサが造り上げつつあるポスト・サモラノ、サラスのチリ・サッカーが興味深かった。 それは彼の母国アルゼンチンとメキシコのスタイルの中間とでも言おうか。 大きな展開はさほどないものの、狭いスペースでショートパスを交換してサイドに展開しクロスを入れる。 日本も同じような狙いだったが、チリの方が個人としてもチームとしても日本より一枚上だった。
 意外だったのは岡ちゃんが右サイドに加地ではなく内田を抜擢したこと。 岡ちゃんは10年前にも市川を抜擢したが、フランスW杯では結局名良橋を起用した。 ただ、岡ちゃんが日本の右サイドに不満を持っていることは間違いないようで、この点についてのみ僕と意見の一致をみたのは喜ばしいことである。 ただ、内田はおろか加地もいまだ名良橋の域にすら達してはいないのだ。
 左の駒野も頑張ってはいたが、それでもやっぱり「小物感」は否めない。 一体いつまで両サイドは日本代表のアキレス腱であり続けるのだろうか。
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by theshophouse | 2008-01-26 23:25 | 蹴球狂の詩 | Comments(0)
まさに魂と魂のぶつかり合い(笑)だった11・21国立
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 午後6時半。 いつもより少し早めにバックスタンドに陣取る。 試合開始時刻が近づくにつれ、両ゴール裏はともかく、まばらだったメインスタンドとバックスタンドの空席もなくなった。 おそらくは大使館関係者が大半であろう数十人だけが占拠していたサウジアラビアのサポーター向けに確保していた一角も、一部を除き、試合開始と同時に当日券をゲットした日本サポに開放された。
 角澤松木の糞実況糞解説はもう金輪際ご免である。 彼らの口ぶりだと、あたかも絶対に負けられない戦いがそこらじゅうにあるかのようだが、それはまさにこの試合のことである。 しかし試合は観たい。 地上波しか観れない環境下にある僕に残された唯一の選択肢。 それはスタジアムに足を運ぶことだった。
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 「谷間の世代」と言われた。 スター不在、ゴールゲッター不在に加え、反町監督の手腕そのものに疑問符すらついていた今のU-22世代。 これまではホームゲームにも関わらず、観客動員数は振るわなかった。 しかしこの日は様子が違う。 次第に青で埋め尽くされていくスタンドを見ながら、「みんな意外にこの連中のこと気にかけていたんだな」と思った。
 アウェイのカタール戦でのロスタイムの失点による「ドーハの悲劇」によってグループ首位の座から転落した日本代表。 続くベトナムに圧勝してどうにか首位に返り咲いたが、五輪切符はホームでのサウジ戦に持ち越された。 個人技と身体能力では日本を上回る難敵である。
 そこにきて、フル代表の監督であり日本の各カテゴリーの総監督的な立場であるイビツァ・オシムが脳梗塞で倒れるという非常事態。 日本代表の北京そして南アフリカへの道は、病床のオシムの視界さながらに、もやがかかったような、漠たる不安のなかにあった。 この日国立に多くのサポーターの足を向かわせたのは、苦しんでいる若い世代を自分の力で少しでも後押しすることで、今の日本サッカー界を覆う閉塞感を払拭したいという思いだったのかも知れない。 まさに「皇国の興廃この一戦にあり」。 入場門で配られた青いフラッグがZ旗に見えたのは僕だけではなかったはずだ。
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 試合開始。 日本は3-5-2の布陣。 サウジのツートップに対してDF3枚で対応する、守備に軸足を置いたスタメン。 反町監督が意図したのは勝つことよりもむしろ負けないサッカーだった。
 前半30分ぐらいまではやや意識過剰になり過ぎたのか、中盤で簡単にボールを失ってサウジに3バックの裏のスペースを突かれ、何度も決定的な場面を与えてしまう。 守備に軸足を置く意識が逆に受身の姿勢を生んでしまった。 だが、この苦しい時間帯を乗り切ったことで、チームは落ち着いた。 ゲームは次第に日本のペースになっていく。
 後半は日本が完全にゲームを支配した。 個の力では分が悪い日本だが、相手がボールを持つと、マーカーがまず相手の進路に入り、すぐに二人、三人で相手にプレスをかけてボールを奪取して攻撃に繋げた。 なかでも、常にボールをチェイスし続けた柏木の運動量とスペースを消すポジショニングは圧巻だった。
 ボールを持ったサウジの選手は、常に彼方からボールめがけて突進してくる柏木をいなすことを意識し、常に彼の影に怯え、前線への効果的な配球ができなかった。 柏木はフル代表でいうところの鈴木啓太のような汗かき役をこなしつつ、中村俊輔のようなラストパスも出し、そしてなおかつ自分で裏のスペースにさえ飛び出していた。 確かにまだまだプレーに荒削りな部分があるのは否めないが、一人でこれだけの役割をこなすことができるプレイヤーは他にいない。
 元を辿れば梶山の負傷離脱で出番が回ってきた柏木陽介。 このチームに彼がいなかったらと思うとゾッとする。 もちろんその非凡さはテレビの画面を通してでも十分伝わるものだが、今回あらためて彼を実際に見てその存在感に圧倒された。 銀髪をなびかせ、ピッチを縦横無尽に駆け巡る姿は、ひたすらにボールを追いかけるサッカー小僧そのものだった。
 試合開始前のアップの時、いちばんサポーターからの声援を受けているのも柏木である。 あちこちから「ヨウスケー!」という黄色い歓声がかかったと思いきや「カシワギーッ、頼んだぞー!」と野太い声も飛ぶ。 既にみんなは彼に何か特別なものを感じ始めているようだ。
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 歓喜の瞬間、最後はスリートップにしてハイクロスを放り込み、勝利への執念を見せたサウジの選手たちはピッチに倒れこんだ。 試合結果は引き分けだったにも関わらず生まれた勝者と敗者のコントラスト。 サウジの選手たちにとって不運だったのはこの夜の東京の寒さだったかも知れない。 ゴール裏はともかく、メインスタンドとバックスタンドは凍えるような寒さだった。 サウジの選手たちにも心からねぎらいの言葉を贈りたいと思う。
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 一緒にスタンド観戦した友人と渋谷に出てささやかな祝宴となった。 店には今日のサッカーの結果などどうでもいいといった風情のリーマンやOLが与太話に花を咲かせている。 僕らはイラク派遣から平和ボケの母国へ無事帰還した自衛隊員よろしく杯を掲げた。 代表のガチ試合は観るのも疲れる。 それはやはり共に戦った証なのかも知れない。 アルコールが寒さで収縮した血管を拡張させ、その思考能力を奪うのにさほどの時間はかからなかった。
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by theshophouse | 2007-11-23 01:47 | 蹴球狂の詩 | Comments(4)
加地さん二度目の確変?
 エジプト戦。 日本4対1で勝利。 アフリカから試合直前に来日した二軍相手とはいえ、スイス戦に続いて大量得点の試合となった。 ここ2試合に関して言えば、いつも囁かれる得点力不足の声はどこ吹く風である。
 この日はツートップを組んだ大久保と前田に注目したが、この二人の組み合わせはなかなか良かった。 オールラウンドタイプの前田とストライカータイプの大久保は互いの位置を常に意識してスペースを生み出していた。 もっともこのトップの二人の動き方はオシムジャパンにおいては誰もが当たり前のようにやっていることではあるが、前後左右にお互いが効果的なポジショニングをしてボールを引き出していた。 とりわけこの二人の意思疎通はスムーズだったように思える。
 大久保もかつてのような唯我独尊的なプレーは影を潜め、まわりが見えるようになったのか、シュートばかりでなくチャンスメイクにも精を出していた。 今日大久保が2ゴールを決めたのも、いい意味で肩の力が抜けたからなのだろう。 今後も代表でこのようなプレーが出来れば更にゴールを量産してくれることだろう。
 前田にも可能性を感じた。 1対1で相手キーパーの股間を狙って外した場面もあったが、同じような角度からふたたび股間を抜いて決めた3点目はゲームを決めるものだった。 もともとゴールハンターのイメージはないが、何処からでもゴールを狙えるシュート力と技術、冷静さを持っている。 他に似たようなタイプがいないので、オプションとして貴重な存在である。
 そして何と言っても今日のハイライトは加地さんだろう。 いつもJリーグでやっている普段着のプレーが代表でも出さえすればこのブログでもここまで罵倒されることなどないのだが、今日のそれは普段着以上のプレーだった。
 果敢に前線に攻め上がり、何度も右サイドで起点をつくった。 今日もいつも通り効果的なクロスはなかったが、前田にシルクタッチのスルーパスを出したかと思えば、逆サイドに抜けてきた駒野のクロスに走りこんで右足でワンフェイク入れて左足でゴール左隅に流し込む頭脳的なゴールを決め、ディフェンスもそつなくこなした。 いつもは”バックパサー”と揶揄される加地さんだが、この日はバックパスがほとんどなく、前へ繋ごうという意識が見てとれた。
 加地さんがコンスタントにこのぐらいのプレーをしてくれるのなら日本の右サイドは安泰である。 もちろんゲームとは常に相対的なものであり、今日一日の出来ですべてを評価することはできない。 このブログが本格的に加地さんマンセーできるようになるかは今後の加地さんのプレー次第。 ただ、いい仕事をした時は素直に評価したいと思う。
 全体としては3点目を取った後のイージーミスの連発には辟易した。 3点リードした時に、更に次の点を狙って前がかりになるのか、それとも一定時間ボールをキープしてゲームを落ち着かせるのか。 そのあたりの共通認識がズレていたのが原因なのかも知れないが、いわゆる強豪国にこうしたミスは皆無である。 日本のサッカーが更にワンランク上に行けるかどうかは、こうしたミスをどれだけ減らせるかにもかかっている。
 個人的に気になったのは中澤のプレー。 いつも通りほぼ完璧に相手を封じてはいたものの、2つのミスが相手に決定的なチャンスを与えてしまった。 レベルの高い相手なら間違いなく二つともゴールされていたと思う。 他が完璧なだけに数少ないミスが目立ってしまうこともあるが、ゴール前では相手の処理を中澤に丸投げすることなく、両サイドが絞ったり、もう一枚がきっちりカバーしたりしないと危険だ。

 それにしてもいつもながらテロ朝の実況には不満が残る。 どう見てもショボい相手なのにも関わらず、やたら「強豪エジプト相手に~」みたいな実況と解説。 ピッチレポーターの川添は「松木さん、今のトラップ上手いですね~」「シュート力ありますね~」と、終始異常なまでにエジプト選手の技術の高さを褒めちぎる。 意味わからん。
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by theshophouse | 2007-10-17 23:10 | 蹴球狂の詩 | Comments(2)
スイスにもいた加地さん
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 慢性的な得点力不足のチームが後半だけで4点を取ってしまうのだから、サッカーはわからないものである。 しかもそれが、昨年のドイツW杯で1点も失わなかったチーム相手に、ほぼアウェイの地においてなされたということも驚きに値する。 特にロスタイムでの決勝点は、数時間前に上海で、イングランドにロスタイムのゴールで追いついたなでしこジャパンの魂が乗り移ったとしか思えない。
 ただ、試合内容はそれほど褒められたものではなかった。 いつものように試合の入り方に失敗し、不用意なファウルでFKとPKを献上して早々に2点のビハインドを負った。 スイスの前からのプレスに自らの連動性は影を潜め、最終ラインで延々とパス回しを繰り返すだけで、なかなか縦にボールが入らない。 松井が裏に抜けてあわやゴールというシーンもあったが、組織的な崩しは皆無で、攻撃は単発的で迫力に欠けた。
 後半、試合の流れを変えたのはその松井だった。 他の選手がいつものように繋ぐことだけが最終目的のパス回しに終始するなかで、この男だけは唯一ゴールへの貪欲さを持ち続けていた。 また、日本にとって幸運だったのは、松井とマッチアップしたスイスの右SBのベーラミという選手があまりに無能だったことである。 この選手、イタリアのラツィオでプレーしているらしいが、この「スイスの加地さん」がそのイタリア仕込みの手荒なボディコンタクトを存分に発揮してくれたおかげで日本は救われたと言っていい。 もっともイタリア人ならもっと巧妙に仕事をしてファウルを取られたりするようなヘマは決してしなかっただろうが。
 このベーラミ、最初はエリア内に侵入した松井に後ろから足を引っ掛けてPKを与え、次は巻にマークを外されてゴールを許し、さらにその巻をエリア内で引き倒してまたPKを献上した。 これではほとんど日本がピッチ上に送り込んだ工作員である。 スイスの右SBも日本の加地さん同様チームの癌なのだろう。

 相手に日本の工作員が潜入していたことを差し引いても、後半の日本のプレーは前半に比べてかなり見栄えのするものだった。 スイスが前半から飛ばし過ぎたのか、急激にヘタレていったこともあるが、日本はスイスを運動量で上回り、前線へのパスも繋がり始めた。 その起爆剤になったのは松井である。 ワントップの巻を中央に置き、左サイドに流れたり裏のスペースを狙ったりして前線を掻き回した。 珍しく巻にも存在感があった。 同点ゴールは賞賛に値する。
 また、稲本のプレーが時間を追うごとにチームにフィットしていったことも大きい。 中盤でボールを奪うとすぐに縦にクサビを入れ、時にはドリブルで数人をかわして前線にボールをフィードした。 次第に稲本→中村→松井という縦の関係が構築され、攻撃の起点となっていた。 鈴木啓太との役割分担もうまくいっていたと思う。
 ディフェンス面では相変わらず釣男のプレーの軽さが気になった。 サイドにセンターバックの中澤が引っ張られ、中に釣男一枚残るという局面は見ていてかなり不安であった。 攻撃面では頼りになるだけに、この際代表においてはFWとしてプレーしてもらうという選択肢もあるだろう。 センターバックのオプションとして、個人的には中蛸を推薦しておく。
 加地さん、駒野の両SBについてはもはや何も言うことがない。 駒野については本職の右でのプレーを見てからでもいいと思うが、加地さんは相変わらず。 バックパサーとして素晴らしい活躍をしたし、例によって照準の外れた右からのワロスwも数本見られた。 ただ、いつものように致命的なミスはなかったので、スペースを埋めるという最低限の仕事だけは評価しておく。
 ところでオシムは左に三都主を呼ぶ気はまったくないらしい。 オーストリアで開催されている今回の3大陸大会、ザルツブルグでプレーしている三都主と宮本にお呼びがかからないのは二人がオシムの眼中にないことの証明である。 三都主は今大会の日本の合宿地にオシムを訪ねたそうだが、儀礼的な挨拶ていどのやりとりだったそうである。 オシムは三都主について、「もう30過ぎ。 スピードがない。」と語ったとされる。 ただ本音では三都主のディフェンスに不安を感じているのだろう。 オシムは両サイドにディフェンスのできないSBを置く気はないのだ。

 今回の欧州遠征、アジアカップで苦杯をなめたオシムジャパンに松井と稲本というカードが加わったのは収穫といえる。 ただ、一番の弱点である両SBと、二人目のFWについては手付かずのままだ。
 それにしてもオシム監督、ゲーム中のPKも見れないのか(笑)。
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by theshophouse | 2007-09-12 14:55 | 蹴球狂の詩 | Comments(2)
日本代表を襲う早老病
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 8月22日は三世代の日本代表の試合が行われた珍しい一日だった。 A代表はカメルーンとの親善試合。 U-22は北京五輪の最終予選のベトナム戦。 U-17はワールドカップのグループリーグ、対ナイジェリア戦である。
 仕事の関係でA代表の試合は見逃した。 加地さんがまたメンバーに選ばれたことで僕のA代表への興味は急速に薄れつつある。 正直もうどうでもいい。 むしろエトオらも来日メンバーに加わったプチ本気モードのカメルーンに日本の右サイドを蹂躙してもらいたいと思うぐらいである。
 ところが結果はあろうことか日本が釣男と山瀬のゴールで2対0で勝った。 ハイライトで見る限り試合内容はかなりgdgdだったにも関わらずである。 ホームでこんな試合をいくつ重ねても課題が先送りされるだけであり無意味だ。 そしてさらにハイライトシーンで僕が自分の目を疑ったのは加地さんのワンパターンのフェイントに引っ掛かって抜かれたカメルーンのDF。 悪いけどカメルーン人、いやアフリカ人をやめたほうがいいと思う。

 U-22の試合は最初から見ることができた。 とにかくこの日僕が注目していたのはU-20のカテゴリーから抜擢された柏木。 日本には優れた中盤の選手が各世代にいるが、彼ほどのオールラウンダーは他にいないと思う。 まず視野が広い。 パスも出せるしシュートも打てる。 ドリブルでボールを前に運べるわりに球離れもいい。 なにしろ運動量が豊富でディフェンスの意識も高い。 要はハートの強い選手なのだ。 日本人で例えるならかつての中田英寿に比肩するようなプレイヤーといえる。
 確かに日本は引いて守るベトナムに対し1点しか取れなかったが、それはベトナムが集中を切らさなかったことと、日本の2トップの決定力不足によるところが大きい。 ほとんどシュートに持ち込めなかった李と、もはや要介護認定の平山のコンビでは点が入らないのは当然である。 そんななか、中盤で一人輝きを放っていた柏木を家長に代えた反町の采配はまったくもって不可解だった。 家長に代わってピッチを後にすべきだったのは左サイドで機能不全状態に陥っていた本田を置いて他にはありえず、実際投入された家長もガンバでの自らの主戦場である左に開いてのプレーが多く、それは本田の機能不全を助長したに過ぎなかった。
 もしこのまま反町が監督を続けるようなら、U-22代表が北京に辿り着く可能性は限りなくゼロに近いと思う。 代えるなら今のうちだ。

 U-17はナイジェリアに完敗だったが、この三世代のなかでは一番戦っていたように思う。 これは僕の仮説に過ぎないが、平均寿命が50歳程度と戦国時代の日本人並みのナイジェリア人は成熟するのもその分早いのではないだろうか。 つまりナイジェリア代表というチームはU-17ぐらいの世代が最強なのであって、これより上の世代は既に老化が始まっていくのである。 このことは、五輪以下の世代では世界一の経験もあるアフリカ勢がワールドカップではさしたる結果を残せていないことが証明している。 つまりU-17日本代表はナイジェリアの事実上のA代表と戦って玉砕したのである。 事実テレビを通して見る両チームの力量にはそのくらいの差があった。
 しかし、そんななかでも日本代表はただ無抵抗のままに敗れたのではなく、一矢を報いようと奮闘していた。 内容的には前のハイチ戦よりも数段良かったと思う。 先月カナダで行われたU-20のワールドカップで旋風を起こした一つ上の世代同様、この世代にも柿谷をはじめ可能性を感じさせる選手は多い。
 問題なのは、今夜の日本の三世代の試合内容を見る限り、日本にもナイジェリアのような「早老病」の気配がないと断言できないことである。

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by theshophouse | 2007-08-23 02:43 | 蹴球狂の詩 | Comments(2)
戦うということ【アジアカップ2007総括】
 アジアカップ2007はイラクがサウジアラビアを1対0で降し、初優勝を飾った。
 僕はイラクがオーストラリアに3対1で勝った試合をバンコク滞在中にテレビで見ていたのだが、そのあまりのインパクトに決勝までやってくるのはイラクだと考えていた。 そしてもちろんその相手は我らが日本代表になるはずだと。
b0045944_144111.jpg ホテルのテレビではドバイのスポーツ専門局が連日アジアカップ特番を組み、試合終了時から深夜までの約4時間に渡って熱い討論を繰り返していた。 主にその日行われた中東諸国の試合を振り返り、アラブの正装に身を包んだ男たちが侃々諤々の大討論を繰り広げるのである。 時には視聴者からの熱い生電話まで紹介するほどの入れ込みよう。 僕の知る限り、ここまで度を越した盛り上がりが日本国内にあったとは思えないし、主催国のタイですらここまでのものは感じられなかった。
 イラクがオーストラリアに勝った夜、スタジアムの外でインタビューを受けたイラクのサポーターは、最初こそ喜びを爆発させていたが、突然号泣してカメラに背を向け、インタビュアーに肩を抱かれながらオイオイ泣き続けた。 もちろん言葉はわからないが、彼が祖国の惨状に思い至り、そうした過酷な状況下でオーストラリアを降した自分たちのチームに激しく心を揺さぶられたであろうことは容易に理解できた。 もちろん日本のサポーターも代表を愛する気持ちはイラクのサポーターに決して劣ることはない。 ただ、この涙は日本のサポーターには決して流すことのできない涙だった。

 ここバンコクには、内戦状態の祖国を脱出し出稼ぎに来ているイラク人もいる。 タイとオーストラリアの試合当日、サイアムのナショナルスタジアムでは同じ組のイラク対オマーンの試合があった。 スタジアムの周辺にはイラク国旗を持った男たちが早くから意気揚々と闊歩していた。
b0045944_1444563.jpg 試合はグループステージの最終戦ということもあり、既に勝ち点4を挙げ、引き分けでも1位通過となるイラクはゲームプラン通りに引き分け、準々決勝をこのままバンコクで戦う権利を得た。
 かたや狙い通りタイをカウンターの餌食とし、なんとか同組2位に滑り込んだオーストラリアは連日のスコール続きで思いのほか涼しかったバンコクから高温多湿、灼熱のハノイへの移動を強いられた。 後の両国の結末を見る限り、ここが今回のアジアカップにおけるひとつの分水嶺だった。
 続く準々決勝。 イラクは大幅にメンバーを落とした状態でベトナムを2対0で降し、残り2試合に向けて準備万端でクアラルンプールへ乗り込んだ。 AFCの不手際で余計な疲労を溜め込んだせいか韓国には苦戦し、PK戦までもつれたがなんとか振り切り決勝進出を決めた。
 一方のサウジアラビアは、準々決勝でオーストラリアを降した日本にゲームを支配されながらも、数少ないチャンスを確実にモノにし、ゴール前を固めて逃げ切った。

 低レベルの凡戦に終わった3位決定戦に対し、休養が一日長いのも手伝ってか、決勝はエキサイティングな試合だった。
 イラクのサッカーは今大会終盤の日本のサッカーとは対照的なものだった。 すべてがゴールという最終目標から逆算されたパス回し。 そこに高度な戦術などはまったく感じられないものの、常にゴールまでの最短距離を全員が意識し、ひたすらに前を目指すサッカー。 どこか南米の選手を彷彿とさせる個人技とイマジネーション。 飽くなき勝利への渇望が支える驚異的な運動量。 それらはいずれも今大会の日本に欠けていたものばかりだった。
 サウジもよく粘ったが、アジアの古豪復活という今大会のストーリーの中では脇役に甘んずるしかなかった。 準決勝で日本を奈落の底に突き落とした9番のマレクは不発。 結局彼が今回のアジアカップで挙げたのは日本戦での2得点のみ。 4得点で大会の得点王(他2人)をとった高原ほどのコンスタントさはない選手だっただけに、日本の運のなさが改めて悔やまれる。

 国内が未だ内戦状態のなか、堂々たる戦いぶりでアジアを制したイラク代表を称えたい。 彼らは優勝にふさわしいチームだった。 そしてそのことは2010年W杯アジア予選にまたひとつ難敵が加わったことを意味している。 戦い方にこだわるあまり、戦いそのものを放棄した今の日本代表が南アフリカに行ける保証はどこにもない。
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by theshophouse | 2007-07-31 01:39 | 蹴球狂の詩 | Comments(4)



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