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The Chedi @ Chiang Mai
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 1年ちょっとぶりにチェンマイに行ってきた。 宿はいつものようにチェンマイプラザ・ホテル。 何度も書いているように僕はこのホテルが大のお気に入りなのだが、その常宿から歩いて3分とかからぬ場所に新しいホテルができたので食事がてら見に行った。 「The Chedi Chiang Mai(ザ・チェディ・チェンマイ)」である。
 夜8時過ぎ。 ピン川に面して建つホテルに向かう。 エントランスからロビーへ。 照明は限りなく暗い。 そのせいか、庭にしつらえられた池に浮かぶキャンドルのほのかな灯りが心地よい。
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 いくつかの棟に分かれた低層の建物が客室棟。 なんということはない、ミース・ファン・デル・ローエを彷彿とさせるモダニズム建築。 敷地の中央にスパ棟がある。 さすがGHMグループのホテルのご多分に漏れずランドスケープは見事だが、この手のものを見慣れたせいか、感動の域にまでは到達せず、「いいね」というレベル。
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 さて食事である。 敷地の中央に、なぜかそれだけ周囲の中で異彩を放つコロニアルテイストの建物があり、どうやらそこがメインダイニングになっているようだ。 中に入ってみると、リノベーションは施されているものの、明らかに古い建物である。 後で聞いたのだが、この敷地にはかつてイギリス領事館があり、この古い建物だけはその時の忘れ形見だそうである。 やはり僕はただ新しいものよりも、こうして古い物と新しい物や、西洋と東洋が出会ったりした時に生まれる「異物感」が心地良い。
 ピン川の堤防まで数メートルの屋外の席に通された。 照明はまったくなく、テーブルの上にキャンドルがひとつ灯るのみ。 スタッフがメニューを持って来たが、何が書いてあるかすら見えない。 と思っていたら、メニューの上部にLEDのクリップライトがついていて、スイッチを入れてくれた。 うまく言えないけれど僕はこういうのに弱い。
 食事はタイ、イタリアン、インディアン、インターナショナル。 味も悪くない。 ただし量はアメリカン。 よほどのフードファイターじゃない限り、パスタは二人で一皿で十分。
 最近けっこう普及してきたタイのワインを飲んでみた。 この地球上には「ワインベルト」という、おいしいワインを生産するために適した気候を享受できる帯状の地域があり、一般に北半球では北緯30度から50度の間と言われている。 無論タイはこのエリア外になるのだが、比較的涼しい北部やバンコク郊外のチャオプラヤ・デルタにもワイナリーがあり、熱帯産のワインを作っている。
 僕は以前からメコン・ウイスキーを愛飲しているし、タイ産のラムもかなり美味しいと思っている。 もちろんビールは言うに及ばない。 しかし、ワインについてはこれまでやや懐疑的で飲んだことがなかったのである。 しかし、半信半疑のまま口にしたタイ産のワインはイケた。 フランスのワインと言われて出されてもきっとわからないだろうと思う。 これからタイに行く楽しみがひとつ増えたようで嬉しかった。
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 この「ザ・チェディ」でGHMグループのホテルを見るのは3つ目になる。 最初はランカウイ島の「ザ・ダタイ」で、次は昨年宿泊したラングーンの「ストランド」だった。 いずれも素晴らしいホテルには違いないが、やはりリゾートホテルというカテゴリーでは同系列の兄貴分企業であるアマンリゾートが格上という感じ。
 設計はアマン・リゾート御用建築家のケリー・ヒル。 そのデザインはいつでもハイレベルで洗練されたものを感じさせてはくれるものの、もはや既視感に囚われるものでしかない。 いわゆる「アマン系」に食傷気味の人々に新しいリゾートの地平を見せてくれるようなエポックはまだしばらく先の話なのだろう。
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by theshophouse | 2007-08-10 01:49 | Odyssey
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