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今そこにある危機
 ボスニア戦。 2対2のドロー。 収穫は少なく、多くの課題だけが残された試合だった。 まずはディフェンス。 ここ数試合繰り返して指摘しているように、宮本とボンバヘのパス回しは見ていてとても危なっかしい。 横パスはもちろん、中盤へのグラウンダーのパスもコントロールされていないうえにスピードも足りないので相手に易々とカットされてピンチを演出していた。 二人とも相手FWから追い回されるとビビってそのうちミスをする。 今に始まったことでもないし、これから修正するのは不可能だろう。
 もうひとつは三都主のディフェンス。 相手との距離感が掴めず終始後手にまわり、縦のコースを切ることすらできていなかった。 加えて、三都主の裏のスペースに相手が人数をかけて攻めてきた場合、三都主と宮本とのマークの受け渡しはお粗末そのもの。 局面で数的優位をつくれないため、カバーを余らせた状態で誰かがアタックに行くことができず、ただただ二人でボールウォッチャーになってしまい、危険なクロスを好きなように上げさせる結果となった。 またその時は宮本が左サイドに引き出されて中途半端なポジショニングになり、ゴール前はディフェンスの苦手な「ミスター・バックパス」こと加地さんとボンバヘのみ。 いいFWがいる相手だったら5点ぐらい取られていたかも知れない。 試合をスカウティングしていたクロアチアやオーストラリアの関係者は試合後は余裕かまして地ビールとドイツ娘で酒池肉林、今晩はさぞかし枕を高くして眠ることだろう。
 次はオフェンス。 相変わらず両サイドに殺気がない。 対照的にボスニアのサイドからは精度の高いクロスが何本も供給されたが、我が日本のサイドからはクロスの精度どころかクロスそのものが上がらない状態。 サイドがダメなら中央で得意のショートパスをダイレクトで繋いでシュートまで・・・といきたいところだが、ぬかるんだピッチにも邪魔されてパスは通らず繋がらず。 結果相手ディフェンスを完全に崩したシーンは皆無。 ボスニアは弱くはないが、決してヨーロッパの一流国でもない。 このレベルの相手にセットプレーでの1点と、相手が一人少なくなった状態での1点では寂し過ぎる。 しかしもうこれとて今さらどうなるものでもない。
 さて、今さら脆弱な日本の攻守を糾弾しても非生産的なので、無理やり収穫を探してみる。 まずはヒデ。 日曜の夜にフル出場したとは思えないほどの運動量でチームを引っ張った。 ロスタイムの同点ゴールは2002年W杯のチュニジア戦を彷彿とさせる「らしくない」ヘディングでのゴール。 あの時間帯にあの場所にいたヒデの危機感が生んだゴールといえよう。
 もうひとつは本番のピッチを経験できたこと。 今日の試合の最大にしてほとんど唯一の収穫と言っていい。 この場所でクロアチアと同じ「ビッチ・カントリー」ボスニアのサッカーとガラの悪いサポーターを体感したことは多少なりともプラスに働くだろう。 収穫は以上。
 寿司禿は久々のゴールだが、セットプレー以外ではまったく点を取る気配がない。 福西、稲豚、小野のボランチ3人衆は何の輝きも放つことができなかった。 ジーコはなぜ長谷部を日本に置いてきたのか? そして、6人の交代枠があるにも関わらず4人しか代えず、チームで好調を維持している松井大輔をベンチで飼い殺し、相変わらず攻守に精彩を欠く両サイドを駒野と中田浩二に代えてみる決断すらできなかったジーコ。 もはや恒例行事化しつつあるロスタイムのゴールでまたしても救われたかたちになったが、こうした度重なる幸運がジーコを延命させ、今そこにあるはずの危機をオブラートに包み隠してしまわないか、ヒジョーに不安である。
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by theshophouse | 2006-03-01 00:31 | 蹴球狂の詩 | Comments(2)
Commented by osakana306 at 2006-03-01 12:57
長谷部帯同させてれば、海外組との連係確認等収穫が1つ増えたのに..
先発 福西←→長谷部  後半の小笠原交代は←→松井(ヒデ上がらず)これで観たかったです。
4バックの時の方がサイドでのディフェンスのポジショニング、マークの受渡し全然ダメ!センタリングまではいいっか〜みたいな感じに見えるね。(プレスプレス!当たれ!..バカ!)
Commented by theshophouse at 2006-03-02 00:44
>osakana306さん 正直去年のコンフェデ以降、日本の試合にまったく興奮しませんね。 あの両サイドで4バックは自殺行為です。
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